2003年 04月 09日
概念フレームワーク |
今回は概念フレームワークをお題にしてみました。概念フレームワーク、もっと日本語的にいうと概念的枠組みです。ここで話題にするのは会計における概念フレームワーク。私の最も根本的な研究課題です。と言いましても、こんな一院生の手に負えるようなものではありませんので、断片的な中身を研究していく予定です。私がこの概念フレームワークに初めて出逢ったのは、大学の講義ではなく、大原の財表の講義でした。当時、私の受けていた財表の先生の授業は、もちろん会計士受験のための講義でしたが、非常に会計学に興味が湧いてくる授業でした。試験委員対策の授業で、確か菊谷先生対策での講義で出て来たと記憶しています。その時、私は“研究するならこれだな”と、会計士受験生ながらに思っていました。そういう訳で、今もこうして概念フレームワークについて文献をあさっているわけですが、そもそも概念フレームワーク的なものは社会科学を研究する人にとっては、一種の憧れ的なものであることが言えるようです。どんな事象が起きようとも、概念フレームワークにお伺いを立てれば即解決!というような代物なのですから(誇張し過ぎたか)。それはもう、社会科学者の野望の果てといった感じです。で、話を会計に戻しますと、現在、概念フレームワークと呼ばれるものはFASBのSFACやIASBの概念フレームワーク、ASBのSPFRが有名所でしょう。日本では、残念ながらまだ作られていません。強いて言えば、企業会計原則なのかな?でも、その概念フレームワークとしての意味は有名無実でしょう。もともと実務から帰納的に作り出され発展してきた会計において、概念フレームワークのような実務を演繹的に導き出すようなことが果たして本当にできるのかは疑問を持つところですが、そのような議論ができるほど会計学というものが発展して収斂されてきている証拠なのかもしれません。
地味だけど、結構頑張ってるぞ会計学。
地味だけど、結構頑張ってるぞ会計学。
by yangyi0312
| 2003-04-09 00:00
| 会計一般