2003年 07月 16日
ASOBAT |
最近は毎日家にいるくせにサボり気味のようです。とりあえず更新するためにコラムを書きます。えー、お題は“ASOBAT”。会計を勉強されている人以外には意味不明なアルファベットの文字列だと思います。“ASOBAT”とは、“A Statement of Basic Accounting Theory”の略で“アソバット”と呼ばれているものです。1966年にAAA(American Accounting Association:アメリカ会計学会)から公表された、会計に意思決定有用性を初めて採用した公式文書です。訳本は飯野先生の訳で国元書房さんから『基礎的会計理論』として出ていますけど、今現在は流通していません。したがって買うことはできないので、私なんかは原本、訳本をコピーしています(汗)。ASOBATでは、会計を「情報利用者が判断や意思決定を行なうにあたって、事情に精通したうえでそれができるように、経済的情報を識別し、測定し、伝達する過程である」と定義しています。意思決定に有用な情報を提供するのが会計であると。ASOBATでこのような会計の定義がされたことは、時代の流れから考えると確かに肯定せざるを得ないものであるとは思いますが、この定義によってその後、会計は良い意味も悪い意味も含めて著しい変化を遂げることになりました。ASOBATは会計学の範囲を大きく拡大させ、現代の会計理論に大きく寄与しました。しかし、意思決定有用性が幅を利かすようになって、会計におけるアカウンタビリティは少し影を潜めてしまったように感じます。会計の目的として意思決定有用性を求めるのは確かに重要な事項であり、今日の市場経済化ではごもっともなことでしょう。でも、会計の根本はやはりアカウンタビリティにあると私なんかは考えます。これだけは忘れてはならない事項だと思いますね。もういい字数になったんでこの辺りで終わります。
コラムってのは字数が少ない分書くのが難しいなぁ~(←言い訳)。
コラムってのは字数が少ない分書くのが難しいなぁ~(←言い訳)。
by yangyi0312
| 2003-07-16 00:00
| 会計一般