2004年 02月 29日
BSC |
四年に一度の2月29日です。そう今年は閏年。コラムです。今回は、“BSC”。BSEではありません(さぶっ)。BSCは、バランスト・スコアカード(balanced scorecard)の略です。さて、このBSCは会計雑誌には嫌というくらい頻繁に出てくるものだと思うんですけど、その内容は、一般的な業績報告書が財務的な尺度を中心とするのに対し、非財務的な尺度もバランスよく含ませたものです。って、かなり抽象的に言ってますが、もうちょっと詳しくいうと財務、顧客、内部プロセスおよび学習と成長という四つの視点をうまく体系化したものです。この四つの視点は、うまいこと因果会計が成り立っているんですね。学習と成長があって内部プロセスが改善され、内部プロセスが改善されることによって顧客との関係が改善される。そして、顧客との関係が改善されることによって、最終的な財務業績が改善されていくという流れがあり、それを想定しているわけです。BSC自体は、1990年代に入って提唱されたもので、要は業績管理に関して財務的な尺度ばっかりでいいのかということらしいです。確かにその通りです。でも、そこが業績管理の一番難しい所ですよね。しかし、そこでどうにかしなきゃと考えることが重要です。そう考えることによってBSCも作り出されたわけですから。財務的な尺度にばかり頼ると長期的な視点に立たない短期的な成果や無理強いをしてしまうものです。誤った方向へ向かわせないためにも業績管理はキッチリしていないといけないし、そこでBSCのようなものが役立つのです。しかし、BSCの役割は単なる業績管理のための報告書ではありません。BSCは、戦略とともにあり、戦略と業績測定の繋がりを強調して、戦略をアクションに落とし込むための一連の総合的・体系的な目的・手段の関係として業績尺度を組み込むものです。成果指標だけにとどまらず、先行指標などの各指標をどれだけ組み込み、どれだけそれらの指標に貢献できるようにするかが、これからのBSCの研究となるのでしょう。しかし、私の範囲外の話であることは間違いありません(間違いない)。とりあえず、今は中国会計の研究です。
by yangyi0312
| 2004-02-29 00:00
| 会計一般