2004年 07月 19日
アカウンティングスクール |
やっと扇風機を買いました。マイナスイオン放出中です。またも久々のコラムです。今回は、“アカウンティングスクール”。会計専門職大学院の話です。最近、巷で話題の専門職大学院のひとつです。一番メジャーなのが法科大学院なるロースクールでしょう。このアカウンティングスクール、来年度に新規に相当数(青学、法政、明治、早稲田など)が開設される予定となっており、ぼちぼちな盛り上がりをみせています。でも、ロースクールに比べれば、ほとんど存在感はないですね(苦笑)。このアカウンティングスクールの狙いは、会計プロフェッションの育成であり、それはこれからなる人、既になっている人の両者を含んでいます。来年度の開設は、おそらく公認会計士法の改正による科目免除を念頭に入れた、これからなる人をターゲットにしていると思われますが、はたしてどうなることやら。このアカウンティングスクール修了者への会計士試験の免除というのは、短答式、論文式の会計士試験のうちの短答式の一部を免除するに過ぎず、ロースクールによる新司法試験の制度と比べてかなり見劣りするというか、インセンティブが働かないように思います。2年間高額な授業料を払って、それなりに厳しい課程を修了しても短答式の一部免除では、割に合わないと思うのは当然でしょう。それなら普通に試験勉強するほうを選びます。それが、大学が積極的に開設できない理由でもあると思います。会計学にそれなりの歴史なり自信なりがある大学ではアカウンティングスクールの設置はある程度議論されたに違いないわけで、まだまだ数が少ないというのは大学側もかなりのリスクを感じているからでしょう。もっと、特に試験の免除に関して議論する余地があるように感じます。さて、すでに開設している中大では、現状をみる限り既になっている人たちがさらに知識を深めていく場のようです。論文などもかなり実務に近い観点からのものが多く、正直なところ本ばかり読んでいる若造よりも知識も豊富でレベルは高いと思います。まあ、そもそもMBA課程ですから、そういうものになると思いますが。しかし、そういうそもそもの目的なりレベルの違うものを一緒にしていいものなのか疑問です。なりたい人のための教育となっている人の教育はいうまでもなく異質のものになるはずです。お互い向上できるようになればいいですが、どこまでそれが可能なのかは結構微妙なのでは。しかし、専門職大学院はどんどん増えていきますね。この調子で求人もどんどん増えてくれるといいのですが…。大学は別か。
by yangyi0312
| 2004-07-19 00:00
| 独り言