2004年 08月 06日
説明責任 |
去年のコラムにも書きましたが、8月6日は特別な日です。そう、HIROSHIMAです。育った土地柄なのか、何なのかわかりませんが、私はこの日に対する意識がおそらく高い方です。昔は、夏のこの時期になると戦争もののドラマをよくやってましたが、最近は少なくなりました。あと、年末の時代劇も。そういった昔のメディアのせいか、教育のせいか、私の夏のイメージは戦争です。夏の青々とした空や真っ白な入道雲、蝉の鳴き声が、なぜかその対極ともいえる悲惨な戦争を連想させます。あまり、戦争の話をしていると長くなるので手短にまとめます。戦争は憎しみを生むだけであり、核はすべてを無差別に破壊するということです。小泉さんの平和憲法や非核三原則の堅持が虚しく聞こえるのは私だけでしょうか。あと、先の戦争の認識について一言。ほとんどの日本人は、過去にアジアで犯した罪を認識していますし、反省し、それに学んでいるということです。さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回は説明責任について。最近、世の中には、政治家や官僚、経営者においても無責任な方が多いようです。まあ、昔もいたとは思いますが。説明責任は、英語でいうaccountabilityです。そう、これぞ会計の原点です。委託されたもの、これは政治にしても、税金にしても、経営にしても、受託者は引き受けたものに関して説明する義務があります。それは、お遣いを頼まれた子供と同じように。預かったお金で何をいくらで買い、いくら残ったのか、レシートとおつりをお母さんに報告するのは当たり前のことでしょう。どうもこのことができない方が多いのです。大の大人なのに。皆さんは民主主義の名の下に、議会の議員を選び、そして税金を払ってますが、その後のことをちゃんと説明を受けてますか?まあ、多くは公告されていると思いますが。問題は、詳細の説明は全くせずに、どうにかなるさ、時間が解決するさ的な発言の多い方。人生いろいろじゃ済まないでしょ。もっと誠実な態度が必要なのでは。最近、自己責任という言葉が流行りましたが、自己責任の前に、他人に責任をもつ立場の人は、もっと責任意識を持ってもらいたいものです。さて、会計の原点はアカウンタビリティの遂行にありますが、最近の会計の目的は、専ら投資意思決定に役立つ情報の提供です。意思決定有用性には、アカウンタビリティは内包されているともいえますが、少々対象が投資者に偏りすぎてはいないでしょうか。企業に出資しているのは、あくまで株主。企業が経営の結果を報告すべき相手は株主にあるはずです。いくら金融経済といえども原点を忘れてはならないと思います。今回のASBJの討議資料においても利害調整機能は、副次的な利用と位置づけています。何か違うと思うんですが。昨今では、経営者も責任を取らなければ、株主も責任を取らないといったことがありますが、株式会社の基本を忘れてはしませんかね。みんな無責任ですよ、まったく。なんだか一貫性のない文章になってしまいました。スミマセン
by yangyi0312
| 2004-08-06 00:00
| 会計一般