2004年 02月 24日
デットIR |
昨日は風が強かったですね。コラムです。今回は、“デットIR”。以前、IRと題したコラムがありましたが、そのときはIRでもエクイティIRを前提として話をさせて頂きました。その違いは、名称の違いのとおりequity(株式、自己資本)とdebt(負債)に対するIRということになります。つまり、デットIRは、貸付金融機関など、デット(負債)の調達先に対するIR活動であり、企業が自らの信用力・信用リスクを正確に理解してもらうことによって、資金調達余力の拡大をはかる活動です。エクイティIRとの大きな違いは、エクイティIRが企業の成長性、収益性やフリーキャッシュフローに重点を置くのに対し、デットIRは、企業の安全性、債権の質、債務償還能力やキャッシュフローに重点を置くことになります。まあ、デットには必ず償還・弁済があることを考えれば、当然の話ですが。近年、従来のメインバンクに替わるものとしてシンジケートローンをはじめとする市場型間接金融による資金調達が拡大しているようです。シンジケートローンとは、複数の金融機関による協調融資のことをいい、一行ではリスクを抱えきれないという近年の情況において、銀行側のリスク分散や信用リスクに見合った金利の設定ができ、企業にとっても多額の資金調達が可能であるというものです。このシンジケートローン設定額は、国内で昨年15兆円にも上り、その将来性はかなり期待できそうです。このような間接金融は、直接金融の比重が高まるなかで、金融市場が危機的状況に陥ったときに非常に重要になると考えられます。IRは、投資家向け広報であり、如何に投資家に対して魅力ある企業であるかを広報していくものです。日本におけるIR活動は、まだまだ発展途上中であり、これから益々発展・浸透していくと考えられます。財務諸表だけでは知り得ない情報をどのように投資家に情報を発信していくか、とても興味深い分野です。しかし、エクイティとデット、このどちらを重視するかでIRも会計もかなり違ってきますね。奥は深いです。
携帯を代えたら、写メの画像が変わってしまいました。なんか長方形になっちゃったみたい。
携帯を代えたら、写メの画像が変わってしまいました。なんか長方形になっちゃったみたい。
by yangyi0312
| 2004-02-24 00:00
| 会計一般